甲 冑 が 真 夜 の 底 冷 え 一 歩 踏 む

かっちゅうが まよのそこびえ いっぽふむ

広い廊下の隅に、どこで手に入れたものか、本物の甲冑を

自慢げに飾った家があります。

ホンモノということは、むかし誰かが身に付けたということです。

手柄を立てたのか、屍から剥ぎ取ったものか。

底冷えのする夜中に、水を飲みたくなったのかもしれない。

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