五月雨　去るもの追わず　一人なり

花なれど　咲くほど寂し　ユキノシタ

闇夜には　子供泣かすな　梅雨の雨

咲きがらを　摘み摘み仰ぐ　梅雨の空

雨音に　むかしの痛み　思い出す

誰彼も　忙しくして　梅雨に入る

氏神が　居ると言われて　拝む夏

えにしなど　あるはずもなく　昼麦酒

たゆまなく　代掻きのあり　夏は来ぬ

一応ね　言ってみたまで　ほととぎす