い っ せ い に 帰 り 支 度 や 初 盆 会

いっせいに かえりじたくや はつぼんえ

初盆だからと、親類縁者が集まります。
半分義務かもしれません。
ともかくも、亡くなってから日も経つので、あれこれと賑やかです。
結構な年齢で、亡くなったのだから、年に不足はないだろうと、なんとなく雰囲気で感じます。
僧侶の読経が終わり、食事が済むと、当然のことながらいそいそと帰り支度です。
いっせいに来て、いっせいに帰る。
一人残される人が、日常より何倍も寂しい思いをすることなど、思い至ることもありません。
原節子の「東京物語」を思い出します。
生きている人の都合がいちばんですから、当たり前なのでしょう。