あんこうのめ いもうとのめ はなれぐあい
アンコウは、冬の味覚として一級品と言われます。
身よりも、その内臓の、とろっとしたところが、ナベにしても美味しい。
深海魚らしく、見かけのおかしさでも、特級品。
黒っぽい、艶のない肌、「へ」の字に両端が下がった、大きな口、そして真ん中に、ゆうにもう一つは、入ると思われるほど、離れた眼。
幼い日、自分が叩かれまいと、
アタシのことをなんやかやと、ママハハにちくった、妹に
よく似ている。
あのころまだ幼稚園だった。
それから20年、お互いに辛い時間を過ごしたなら、
もっと仲良くすればいいと人は言うけれど。
本人同士はなかなかそうもいかないのです。