憂 き こ と は 炭 の 興 り が 映 し 出 し

うきことは すみのおこりふぁ うつしだし

火鉢があったころ。

炭火は、こころを映すものだと思うことがありました。

火鉢を抱え込むようにして、火箸で、灰を退けたり、炭を動かしたりするとき、人はふっと油断をするものです。

にこにこしているつもりが、一瞬、気にかかるうれいに気が行くのです。

そんな力が、炭火にはあると思ったりします。

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