春暑し 喪服の衿の 汗ばんで 夏ならば夏の喪服だけれど、春は冬と同じ。朝夕は寒いけれど、昼間の暑さはもう初夏のよう。黒い喪服の衿がじっとり汗ばむ。弔いの席だというのに、そんなことを思う。人間なんてそんなもの。いつもいつも誠心誠意でなんていられない。疲れている…と思う。