見舞いに行って、顔を見た途端どきっとしたことはありませんか。
病院ってところは、病人をつくるのではないかとさえ思う。
しばらく入院すると、ひとまわり小さくなって、色が抜けて、笑うと余計痩せた顔が強調され、ドギマギして、つまらない近況や、共通の知人の噂話などを何故か早口に喋り、また来るなんて言って、にっこり手を振って部屋を出る。
病院を出ると、あれでよかったか、何か勘ぐられるようなドジはふまなかったか。ほんとに治るのだろうか。
また会うのが怖い。
もっと痩せてたらどうしよう。
重い気持ちで見上げると、秋のいわし雲。