Japanese Aralia / Fatsia japonica / 八つ手(ヤツデ) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
成長すると、天狗の団扇みたいに大きくなる。福を招くと言い伝えられていたとか。むかしは、何処の家にもあった。日本の古来種。秋の終わりに、なんともおかしな花をつける。ついつい見逃がすほど地味。敷地の裏側にあることが多い。陽が当たれば成長も早いのかもしれないけれど、日陰だから、目立った成長はしない。それにみんな気にしていない。鬼門にあたるところに植えて、邪気を祓う意味もあったらしい。こういう、あって当たり前の草木は、あったほうが良いと思う。ちゃらちゃらした一年草に心を奪われては、庭が、家が、人生が、落ち着きのないものになってしまう気がするのです。