幾 つ も の 想 い と ぐ ろ に 秋 初 め 正丸峠の秋 / torisan3500 いつの間に年をとってしまった のだろう。人が言うほど、あた しは年ではない。むしろ観察眼 は、研ぎ澄まされ、人の言葉の 裏を読む術熟練し、これ以上を 望まぬこと達観し、それでもな お、嫉妬に身をやつし、もっと きれいになりたいと願い、なに やら意気揚々と人に逢い、なん だこれだけのことかと疲れたり する。要するに人が思うよりず っとあたしは煩悩の渦の中。