雲 垂 れ て 枇 把 の 黄 空 に 色 を 投 げ 梅雨の長雨、いつやむともなく一日中降り続く。 黒い雲は、限界まで下に低く降りてきて、何処までが日常の空間か、 何処から雲か区別がつかない。 枇杷は熟れて、あのオレンジがかったビワ色が、暗い空に色を投げかけている。 雨はしょうしょうと降り続く。