暮れの春 ヘリコプターの 地雷音

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IMGP0079 / fujikinoko

雨が、少しは降ったのだろうか。湿度の高い、ねっとりとした遅い春の暮れ。なんの匂いだろうか、ハーブの種類だろうか、何処からともなく、甘いというか、説明のつかない匂いが満ちてくる。林芙美子の「浮雲」だったか、あの本にある仏印の気候は、こんな感じのもっと強烈なものじゃないだろうか。なんの用事かヘリコプターは高い空を舞う。なんでもなければ、なんということもない春の夕暮れ。心配事は大きいのか、小さいのか。明日にならないとわからない。当分続くのか、長くがんばれば良くなるのか、頑張ってもだめなのか。あさってまではわからない。ただ待つことは 、むずかしい。わたしのようなせっかちには、修行、すべては修行。

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