痛快丸かじり。世間の、NHKの、甘くてうっとおしい思いやりや優しさやうるわしさに、吐きそうになっていたとき、というよりそういう自分に完全に気がつく前の、何というか居心地の良くない、なんか違うんだけど、それをうまく言葉にできないもどかしさを感じていたこの頃。田中慎弥は、見事に言い揚げてくれた。ウソっぽい気持ちのわるいものを、気持ちわるいと宣言してくれている。はまって何冊も読んだ。わるいけど、図書館で借りた。新聞の日曜版の連載は楽しみにしている。この人を嫌う人は多いだろうと思う。まっ嫌いなら読まないか。