あそばせる わけにはいかぬ はたをすく
ハタウチとも言います。
春の農事は田んぼを起こす田打ちと、この畑打ちからはじまります。
おおよそ彼岸を過ぎた頃から。
冬の間に硬くなった土にクワを下ろし、土くれをほぐして、種蒔きのできる畑をつくってゆかねばなりません。
広いところは、耕運機。
山あいの、タライほどの小さな土地や、畦を四、五本合わせたくらいの、ほんの小さな空き地も先祖伝来有効利用してきたものですから、今も続けます。
眠っていた土の黒ツヤがあらわれるのを見ると、毎年繰り返して作業してきたことがわかります。
コシは曲がっていても、スキを持たせれば、腰つき手つきは、やはり年期の入ったプロです。