橋脚に 凭れて(もたれて)土筆(つくし)の 袴(はかま)取り 那珂川の堤防の端にすわって、春の 空気を吸ってみる。足下の土筆を手 すさびに取って、はかまを取ったり なずなの葉を少しずつ下にずらして 鈴のように振ったりした。逃げも隠 れもしない春が来た。