もがりぶえ ほしあおぐこと なかりけり
もがり笛、冬の北風や突風がもたらす現象ながら、泣き叫ぶ心の声に聞こえてしまうのです。
集団の中にいるときも、ひとりのときも、枕の中に、アタマの中にも吹くのだろうかと思うこともあります。
わたしは、外の音を聞いていたくて、窓をほんの2センチほど開けて寝ます。
そして耳が隠れるほど夜具にくるまって寝るのが好きです。
夜の雨は気持ちを落ち着かせます。
雪の気配もそう。
吹き荒ぶ嵐のときは、決まって虐待された幼いころの夢をみます。
後遺症は今も変わらず。
句会で、年老いた親をいたわる句や、子をいとおしむ句に出会うと気分がざわざわとします。
憎々しくて、そんな句は読み飛ばします。
困ったことです。