葬 む り の 煙 か 細 き 秋 青 し

ほうむりの けむりかぼそき あきあおし

火葬場が火葬場らしく、人の最後を見送る場所だったのは、もうむかしのこと。

昨今では、周辺の市や町が合同で建てた、立派すぎる、運転免許交付センターのような立派な様相で、床は大理石マーブル風。

大きなはめ殺しの窓から、さんさんと秋の日。

それでも外へ出て見ると、細い細い一本の筋のような煙が頼りなげに立ち登り、秋天の青に消えていくのが見えます。

一生懸命登ろうとしている。

ようやく楽になったと。

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