あきやなら こがらしようしゃ なくたたき
隣家が売りに出されました。
長く一人暮らしをなさっていたのだけれど、クルマが軽に変わり、それもいつしか消え、弁当屋や、若い、いかにもヘルパーさんらしき人が出入りするようになり、ついに引越しのトラックが横付けされました。
秋のはじめの頃だったのですが、閉め切った家は、衰えも激しく、がさがさと音をたてて生気が失われてゆく感じがします。
季節が変わり、雨が霙になり、秋風はコガラシになり、弱いところに激しく当たるのかもしれません。
家というのは、人が住まなくなると、こんなにも短時間に崩れてゆくのかと驚いています。