柩 に は 寒 菊 添 へ よ 薫 る ほ ど

ひつぎには かんぎくそえよ かおるほど

大きな大輪の白菊ばかりでは寂しすぎるから、せめて顔のそばには、黄色の小菊、寒菊を置いてやりたい。

年明けを待つことできず、苦労の多い人生を終えた人に。

寒菊は、私の知っている限りでは、黄色で、小菊で、頼りない花だけれど、小さい花が寄り添って、健気に咲いています。

特に肥料も入れない道端にも。

多年草ですから、去年と同じところに、同じように。

霜をうけても、それで痛手を受けることもなく、だからといって、去年より株が大きくなることもなく。

変わらないところが気に入っています。

今生を頑張ったほとけ様をたたえる意味でも、寒菊は合うと思うのです。

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