霊 柩 車 探 梅 の 里 巡 り ゆ く

れいきゅうしゃ たんばいのさと めぐりゆく

霊柩車が、長いクラクションを鳴らす。

田舎町の火葬場は、山のふもとにある。

役場勤めだった故人の、慣れ親しんだいくつかの場所をめぐり、火葬場まで、葬儀社のバスが、サービスする。

ようやく冬から春に、日差しが変わりつつあるとき。

家々の塀越しに、神社に、そして山には野梅。

最後に見せてやりたい。

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