水草も がまの穂もみな 時雨おり 時雨の雨は冷たい。 雨が顔にくっついて離れなくて冷たい。 まんべんなく、まんべんなくここもそこも雨が降る。 沼の水草も、真ん中の中洲に生えたがまの穂にも、いつまでもいつまでも 降りつづける。