ほんとうの こといわずして はつぼんえ
どうしても知りたいこと、聞いておきたいこと、聞かなければ後悔すること、それらはどれも聞きにくいこと。
もちろん聞かれる方も、触れられたくないこと。
それでも言う責任のあることが、ふつうではない家族にはあるのです。
そのうちそのうちと思っているうちに、急に病気になる。
そうなると、もう聞けない。
わたしほど親孝行な人間はいないと思う。
だって、なんの不満も恨みも本当のことも、言わなかったのだから。
あんなザマなら、もっと早く死んでくれても良かった。