ふるさとや みずひきそうの ながくひき
ミズヒキソウ。
タデ科の多年草で、珍しくもなんともない植物です。
雑草が生い茂った中から、赤い小花を点々とつづった長い花穂が何本も伸びているのを見つけて、ミズヒキソウがあるのを確認します。
慶事に用いる、水引に見立てた名前です。
もともと雑草であるため、植え込みなどに生えると、どんどん増えていきます。
その生命力は、「はびこる」という表現がふさわしいほどです。
雨が降ると、小さな花のひとつひとつに、雫となって、紅色が目立ちます。
良いことなどひとつもなかった故郷ながら、長い年月を経ると、ほんのたまには、思い出したりもすることがあります。