推し量る  術(すべ)ばかり得て 秋の月

大人の顔色ばかりみて、育ってきたせいか、いつもいつも人の気持ちばかりこそこそと見る癖がついてしまっている。
まるでしみのように、消えない、癖のようなものか。とても疲れるけど、それ以外の気持ちの持ちようを知らない。ただ長い年月の間に、まるで自由奔放に振舞っているかのように見せる術は身につけたと思う。みんなだまされる。だれも私が、気をつかって、へろへろになってるなんて知らない。それだけが取り柄。

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