忘 れ 雪 乗 せ て 山 か ら 無 蓋 貨 車

わすれゆき のせてやまから むがいかしゃ

長い長い貨物列車を見ることもなくなりました。

それももうずいぶんとむかしのこと。

コンテナや、会社の名前の入った大きなタンク、それに屋根のない貨車には、山積みの石炭が運ばれていたりもしました。

あんまり長いので、心の底からうんざりしたものです。

それが最近のこと、貨物列車をみたのです。

雪深い地域から来たのでしょう。

列車全体は、雪のかけらも無く、すべて風で吹き飛んだのでしょう。

ただ無蓋貨車の隅々には、雪が、溜まっているのです。

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