おおがおの わがひなおのれの かおしらず
なんでなんだろう。
ひょうじょうはかわいいのに、デカい顔をしている。
あの時代では、珍しかった職業婦人の祖母が、
ひとり親だからと、バカにされないように、大枚叩いて見栄はって、買ってくれたであろうこと、容易に想像がつく。
おそらくは、大した店か、デパートで求めたと思うのです。
もうとっくに冥土の人だけど、
あのデカい顔が目を引いたのか。
にんぎょうは、かなり変色してはいるけど、健在といえば健在。
こんなシミだらけの雛人形、他の人なら、飾らないだろうけど、
一年にいっぺん、ばあちゃんの苦労を思うために、
出している。