代 替 わ る ま で の 一 時 (いっとき) 空 き 屋 梅 雨 八百屋 / beve4 長い時を経て、子どもを育て、学校を出し、その子どもが 働き出し、親は年をとり今はどうしているのやら。 家は古くなり、此処のところしばらくは誰も住んでない。 人が住まなくなれば、家は荒れる。梅雨の長雨は板塀に染み込み 庭は草がぼうぼう。そのうち代が替わり、また子育てが始まるだろう。 また活気のある町になるにちがいない。 夏祭りには、盆踊りが賑やかに輪を作るはず。 代替わりを待つ家が、其処彼処。 この町は、いつからこんなに静かになってしまった。