1/8640 / Yosuke WATANABE / 渡邉 陽介

『断捨離』と言われ出して久しい。
身軽になって、ほんとうに好きなものに囲まれて、ときめいて日々送るのが、いちばん素敵なことらしい。
そのまんま、真に受けて、着るものが無くなった人がいるとか。
テレビでも雑誌でも見たけれど、収納の仕方も半端じゃない。
靴下やシャツを、あんなに時間をかけて畳むことは、いかにひまなわたしでも出来そうにない。
確かに、心がけてはいる。物が増えるのは、もともと嫌だし、なるべくシンプルに生きたい。
だからうちには、まあまあ気に入った安物が少し。
ほんとうは、文房具でも、扇風機や照明も、もっと言えばドアノブも水道の蛇口も、こだわりのある好きなものにしたい。
気に入った少しの服は、気に入ったブティックや、デパートで買いたい。
なんか、薄っぺらな断捨離を実行している。