春の陽は、おろおろと暮れる。暑いのか寒いのか、風は吹いているのかいないのか、日は止まったように一定で、ある時を境に、つんのめったように暮れてしまう。その時を確かめようとするが、難しい。ただ白い大根の花が、薄暗闇にほわっと浮き上がって見える。遅い春は、大根の花が美しい。
春の陽は、おろおろと暮れる。暑いのか寒いのか、風は吹いているのかいないのか、日は止まったように一定で、ある時を境に、つんのめったように暮れてしまう。その時を確かめようとするが、難しい。ただ白い大根の花が、薄暗闇にほわっと浮き上がって見える。遅い春は、大根の花が美しい。