いえいあの えがおそのまま ふゆもみじ
通夜の席です。
見慣れたいい笑顔です。
これでもうお別れかと思うと、自然に写真がよく見える席につきました。
読経はまるで、死者に言い聞かせるごとく、噛んで含めるごとく。
自分が黄泉へ旅立とうとしていることをわかっているのか、とても不安です。
山々を彩った紅葉はもうすっかり散ったのだけれど、
なかにまだ燃えるような色のもみぢをたまに見つけます。
冬もみぢです。
安らかであれと。
そしてできれば、家族を見守ってやってほしいと思うばかりです。