なきちちの はんちんぐゆく おおかれの
ワタシの父は、帽子が好きでした。
別にハゲているわけではなかったのですが。
55才で逝ったものですから、老いた姿が浮かびません。
福岡市の近郊には、まだ田んぼも竹やぶも、すすき原もところどころながら残っていて、用事で出向いたマンションの高層階で、ピンポンを押して待っている間、下に広がるススキの草原を見るともなく見ていると、父の愛用のあの帽子が、一瞬ではありますが、見えたのです。
姿も顔も、ススキの中に隠れて、帽子だけでしたが。
なきちちの はんちんぐゆく おおかれの
ワタシの父は、帽子が好きでした。
別にハゲているわけではなかったのですが。
55才で逝ったものですから、老いた姿が浮かびません。
福岡市の近郊には、まだ田んぼも竹やぶも、すすき原もところどころながら残っていて、用事で出向いたマンションの高層階で、ピンポンを押して待っている間、下に広がるススキの草原を見るともなく見ていると、父の愛用のあの帽子が、一瞬ではありますが、見えたのです。
姿も顔も、ススキの中に隠れて、帽子だけでしたが。