摩 崖 仏 滴 り の 消 す 削 の 痕

まがいぶつ したたりのけす のみのあと

いつの頃に彫られたものでしょうか。
長い長い気の遠くなるような遠いむかしのことでしょうか。
岩にのみを当て削って造られた仏さまであるから、山から時間をかけて浸み出したり、滴り落ちる山の水は遮りようもなく、またそれも仏の恵みと解釈されたかもしれません。
年月は苦労の跡を消し、仏はいちだんと尊さを増すような気持ちになります。