渡 し 舟 時 刻 表 な し 春 隣

わたしぶね じこくひょうなし はるとなり

向こう岸にお客が現れたら、やおら竿をさし、ゆったりと迎えに来ます。
大きな橋が建設中だから、もう少しで廃止になるということです。
川岸には、いまはまだ枯木ながら、芽のふくらんだ大樹、ねこやなぎ、ほかにも名も知らぬ春の野草が萌え立とうとしているところです。
もうそれはそれは長い年月、町の人の足となり、雨の日も風の日も、通学は自転車ごと利用してきたものです。
よそ者のわたしまで、名残惜しさで胸が詰まります。

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