守宮、むかしはいっぱいいた気がする。
ガラス戸に身体に不似合いな大きな吸盤をつけて、ペタッとくっついているのを、面白がって、内側から、鉛筆の先で、コンコンと叩いて脅かしてやろうとしたが、ずうずうしくて、なんてことない風情だった。
いまでも、いないわけではない。
とても珍しくなっただけ。
守宮、むかしはいっぱいいた気がする。
ガラス戸に身体に不似合いな大きな吸盤をつけて、ペタッとくっついているのを、面白がって、内側から、鉛筆の先で、コンコンと叩いて脅かしてやろうとしたが、ずうずうしくて、なんてことない風情だった。
いまでも、いないわけではない。
とても珍しくなっただけ。