えつりょうの きゃくいきこうて せんどがさ
エツは、筑後川でしか採れない、うつくしい魚です。
形はナイフのように研ぎ澄まされています。
えつ漁は、五月から七月初旬までとされます。
絶滅危惧II類に指定されており、守っていかなければいけないのだそうです。
遥かむかし、筑後川の船着き場にいた、みすぼらしい旅の僧に、ひとりの船頭が声をかけました。
「わたしの船にお乗りなさい」
その親切に応え、僧が岸辺の葦の葉を投げると、うつくしい銀色の魚に変身しました。
「もし、暮らしに困ったら、この魚を獲るがよい」
のちの弘法大師、空海だったと言い伝えです。