雪 も 泣 く 月 も 泣 く な り わ れ も 哭 く

月
月 / pika1935

年をとるにつれて、人には言えない哀しさが身を包むことが増えるような気がする。明るいと言われるけれど、暗い鉛玉のようなものを、いつも胸の奥に転がしている。何にもないときには、右に左に適当に転がって、意識することもないのだけれど、ひとたび傷ついたり、つまづいたりすると、鉛玉は、嘘のように重みを増し、嵩を増し、なかなか立ち上がることができない。困ったことだけど、今のところ、どうしようもないでいる。

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橋脚に 凭れて(もたれて)土筆(つくし)の 袴(はかま)取り... 那珂川の堤防の端にすわって、春の 空気を吸ってみる。足下の土筆を手 すさびに取って、はかまを取ったり なずなの葉を少しずつ下にずらして 鈴のように振ったりした。逃げも隠 れもしない春が来た。...
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秋 の 日 や 黒 板 知 ら ぬ 子 ら ば か り... 私たちのころは、当番がいて、黒板消しを外で、ぱたぱた叩いて、チョークの粉をとばしたものだ。 先生方は、それぞれに木製のチョーク箱を持っていて、当番は授業の始まる前に、わざわざ職員室に行き、教科書やらチョーク箱を教室に運ばされた。 自分で、持って来ればいいのに。 それが当たり前だった。 そのチョークの...