煤 逃 げ の 詫 び は 虎 屋 に 収 ま れ り

すすにげの わびはとらやに おさまれり

家族分担の年末大掃除を、すり抜けていつも行方不明になって、ひんしゅくをかっていた親父が、同じ企みの同志にクルマで送ってもらい帰還したときのこと。
手には、何処で手に入れたか、虎屋の羊羹。
女ばかりの我が家は、嬌声をあげ、父が煤逃げしたことはすっかり忘れ、羊羹を均等に切ることに集中したものです。
かくて親父は無罪放免どころか、鼻高々といった風情。
まだ元気だった頃の年末の風景です。

この句も読まれています。

花菖蒲 絵の具乾かず 犬が踏む むかしわたしの通った小学校と中学校は、6月にスケッチ大会があったものです。 わたしは、絵がおそろしく下手で、スケッチ大会なんて、授業がないだけ楽 へたくそは、すぐ出来上がるのです。 上手は、時間がかかるのです。 わたしなんか一番に終わります。 正直に先生のところに見せに行ったりしたら、あそこを直せ、...
紬解く 静かな綿の 埃あり 古い紬の着物をほどく。洋服にしようと思って。昔の人の丁寧な仕事ぶりが見えて、頭が下がる思いがする。 手縫いだから、一針一針長い時間をかけて仕上げたんだろう。 もったいないけど、そのまま置いてても、更にもったいないから、ほどいた着物を、洗っては干し、洗っては干し、そして生乾きのときアイロンかけて、下準...
蔵 の 窓 一 直 線 に 日 脚 伸 ぶ くらのまど いっちょくせんに ひかりのぶ 蔵には窓と言える窓はありません。 たったひとつ、高いところに、塞いでいる板を少し斜めにすることで開く小さな窓らしきものがあるだけです。 暗いところに目が慣れて、ほんの少し開いた隙間から、するどい光が一直線に入って、とんでもないところまで照らすことがあり...
地 雨 に な り 雛 の 納 め は そ の う ち に... じうになり ひなのおさめは そのうちに 菜種梅雨というのでしょうか。 気温は上がったり下がったり、落ち着かない空模様で、湿っぽい雨が降っています。 雛人形は一年に一度しか出さないので、からっと乾燥した日にしまいたいのです。 この雨が上がって、青空が見えてから、雛納めとしましょう。...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください