長 梅 雨 に 売 家 の 札 も 滲 み け り

もうずいぶん長いこと「 売り家 」の木札が下がっている。
家というものは、人が住まなくなると、途端に歳をとる。
急に痛み出す感じがする。
アクセスは、そう悪くないのに、このお化け屋敷が災いして、
売れないのだろうか。
いっそ徹底的に古ければ、壊せばいい話だが、微妙なところか。
当然、庭木も伸び放題。
栄えた時期もあったろう。
時代が移り、子どもらが巣立ち、親が自分たちで暮らしていけなくなると、
どこの家でも、他人事ではない。

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