炎 昼 に 竹 笹 鳴 りて 風 少 し

微風だに感じることはできない。
ただ暑い。じっとしていられない。
歩いた方がましか。
なのに、竹笹は鳴る。
さわさわと涼しげな音をたてる。
高いところでは、もしかしたら、夏の終わりの風がふいているのかもしれない。
ただ蟻のように、地面を這いつくばる汗みどろのわたしには、とうてい見つけることは出来ないけれど。